日本人に、人気が高いリップル(XRP)。
SNSでは、リップルは値上がりすると予想する人と、批判する人で大きく分かれている。
『つまらない口論をしているのもよく見かけるものだ。(笑)』
私は個人的にリップルが好きで少しだけXRPを保有しているが、正直そこまで値上がりはしないと思っている。
『人によって考えは様々なので、私の意見も参考程度に受け止めて頂けると幸いです。』
この記事では、リップル(XRP)についてざっくり解説します。仕組みが結構複雑なので、大体理解できれば良いと思います。
基本情報
- 作成日:2005年
- 開発者:Ryan Fugger、Jed McCaleb
- 通貨単位:XRP
- 中央管理者:Ripple.Inc(リップル社)
- 総発行枚数:1000億枚
- コンセンサスアルゴリズム:PoC
- 時価総額:約1兆5千億円(2019年8月時点)
- 時価総額順位:3位
- 上場取引所:ほぼ全ての取引所
開発目的
- 国際送金をより高速かつ安価にする
仕組み
XRPの事をリップルと呼ぶ人が多いですが、正確には違う。
リップルは、通貨の決済・送金に特化したシステム。このシステム中で利用される通貨がXRP。
- 送金システム = リップル
- 通貨名称 = XRP(エックスアールピー)
1 . XRP Ledger
リップルでは、ブロックチェーン技術を使わず、XRP Ledgerと言う独自の分散台帳技術により成り立つ。
これは、主に金融機関や企業向けの台帳となっている。
XRP Ledgerでは、リップル社が認めた少数のValidator(バリデータ)と呼ばれる人々(大企業)により、承認作業が行われて台帳に記録される。
Validatorの8割が、対象の取引が問題ないと判断すれば、正式に承認される仕組み。
この仕組みは、ブロックチェーンの承認作業と比較すると作業量が圧倒的に少なく、費用も安い。
XRP Ledgerによって、国際送金に掛かる手数料を大幅に抑える事が出来る。
『XRPの送金手数料は5円ほどで、超激安!』
2 . ILP(Interledger Protocol)
世界中の異なる台帳・ネットワークをまたがる取引における決済方法の国際標準規格化プロトコル。
例えば、暗号資産のブロックチェーンと、銀行の台帳同士の取引を連携させ決済可能にする。
海外の販売サイトで購入したい時でも、決済方法が現地の通貨のみだと困りますよね?
決済通貨の違いによる機会損失を防ぐ為に、ILPが考案された。
ILPにより、通貨の違いを意識せずに決済可能となる日が来るだろう。
『これは、めちゃくちゃ便利。経済がより活発的になるかもしれない。』
現状では、ビットコインとイーサリアムを取引(交換)するには、暗号資産取引所を介している。
ILP導入後では、ビットコインのブロックチェーンとイーサリアムのブロックチェーンが直接やり取り可能になる。
つまり、暗号資産取引所などの業者を介する必要もなくなるという事。
暗号資産取引所の運営者による不正や、ハッキング被害、強制口座凍結などのリスクが無くなる。
ILPの応用は他にも多く存在しているので、本当に世の中のお金のやり取りが便利になっていくだろう。
『もちろん、企業に採用されればの話だが。』
サービス
リップル社(Ripple Inc.)が目標としている、IoV(価値のインターネット)とは、インターネットを利用して、あらゆる場所に価値を移送可能にする事。
そしてリップル社が世界に提供するサービスを、RippleNetと言う。
RippleNetには、xCurrent、xRapid、xViaと呼ばれる3つのサービスが展開される予定。
(2019年8月時点では、xRapid及びxViaサービスは未完成のようだ。)
xCurrent
xCurrentは、RippleNetに接続するソフトウェアで、リップルネットの利用者全員が利用。
主に金融機関向けのソリューションで、情報の可視化・安全性・高速化・低コスト化が実現可能。
xCurrentにより、銀行間の国際送金を異なる通貨間でも可能にするサービスとなっている。
現在の銀行の送金システムは、銀行間の送受金を一定のタイミングでまとめて処理する為、反映にも時間が掛かってしまう。
そこで xCurrentでは、送金速度を飛躍的に向上させるRTGS(即時グロス決済)を採用した。
このサービスは世界中の銀行から評価されており、順調に提携数も増やしている。
しかし、この xCurrentサービスにおいてXRPは関係ないので、提携数が増えても価格に影響が出にくい・・・
現在の国際送金システムであるSWIFTに代わる次世代送金システムとして期待されているのだ!
xRapid
xRapidは、送金業者・金融機関のためのコスト削減製品。
xRapidを使えば、銀行口座を持たない発展途上国の人達も、リップルの国際送金サービスが利用可能になる。
XRPをブリッジ通貨として利用することで、送金相手国の現地通貨がどの通貨であってもリアルタイム送金を可能にする。
「日本円 ⇔ XRP ⇔ 米ドル」という流れで異なる通貨間を仲介する役割があり、高速な国際送金が可能に。
xVia
xViaはRippleNetに参加していなくても、誰でも利用可能なAPI(Application Programming Interface)。
このAPIを利用すれば、誰でもリップルの送金サービスが手軽に利用可能となる。
『誰でもすぐに利用出来れば、普及しやすいだろうな。』
全ての支払い情報がリアルタイムで追跡もでき、請求書などの送金関連情報の添付も可能。
(2019年8月時点では、まだ開発途中のようだ。)
メリット
1 . 送金コストが激安になる
とにかく、送金手数料が安くなる!
国際送金だと3000円~5000円くらいの手数料を徴収されるが、XRPなら数円で済む。
『高い手数料を支払うのは正直、馬鹿らしいですよね?』
Ripple Netが普及し、XRPを利用して国際送金すれば、私達の負担も大幅に軽減される!
ぜひともRipple Netが世界中に普及してほしいものです。
2 . 送金時間が超高速
送金時間も本当に超早い!
現在の銀行で、国際送金する場合は長いと1週間も時間が掛かる。
既存の国際送金システムと比較すれば、送金時間が早い暗号資産は多い。
暗号資産の名称・単位 | スピード | 送金手数料 |
リップル(XRP) | 約3秒 | 0.004円 |
ビットコイン(BTC) | 約45分 | 200円 |
イーサリアム(ETH) | 約4分 | 48円 |
ライトコイン(LTC) | 約12分 | 12円 |
しかし、その中でもXRPはずば抜けて高速なのが分かる。
『まさに金融システムに革命をもたらした、XRP。とても優秀ですね。』
デメリット
1 . XRPは発行枚数が多すぎる
XRPの発行上限枚数は1000億枚と非常に多い。まぁ、世界中の金融システムとして利用するなら、これくらいは必要なのだろう。
BTCの発行上限2100万枚と比較すれば、XRPの希少性はかなり低いと言わざるを得ない。
いくらRipple(XRP)が優れていても、枚数が多過ぎれば、当然価格は上がりにくい。
それに加え、XRPは既に1000億枚全てが発行済みであり、この半分以上をリップル社が保有している。
リップル社が定期的に保有しているXRPを市場に売り飛ばし、その売却利益を会社の運営資金としているようだ。
『これが一番の大問題と言っていい。(笑)』
毎月10億XRPを売却しているとの話がある。金額に換算すると、350億円分の売り圧力だ。
つまり、リップル社が売却し続ける以上、XRPの価格は上がりにくいのは間違いない。
それにも関わらず、XRPの未来をただ信じ続け、ひたすら買い増しするのは賢明な判断とは言えないだろう。
2 . XRPは有価証券である可能性
リップル社は否定し続けているが、XRPは証券じゃないのかと指摘されている。
この集団訴訟以降、XRPは有価証券である可能性が周囲で議論が起こり、米証券取引委員会(SEC)がこの問題について検討中のようだ。
2019年8月時点でも、いまだにXRPが有価証券かどうかの判決は下されていないが、仮に有価証券だと認められると状況はかなり悪化する。
暗号資産取引所が有価証券の取扱いをするには、SECの認可登録が必要となる。
現時点で、SECの認可登録をしている取引所はほとんど無いのが現状。
XRPの取り扱いを停止する取引所が増えてしまうと、大暴落は免れない
『個人的には、XRPは証券だと思う。違うと良いんだが・・・』
将来性
メリットを簡単にご紹介した通り、リップルのシステム自体はとても期待されているし、世界中で普及していくだろう。
現時点でも、かなり多くの大企業・金融機関が提携しており、試験運用が行われている。
実際にXRPが使われるかどうかは不明だが、リップルの将来性は非常に高いと思う。
hiroの見解
リップルの実際の仕組みは、もっと複雑なので興味があれば、調べてみて下さい。
何となくでも、リップルの凄さを感じてもらえたのなら嬉しいです。
さて、いよいよ本題に入りますが、
皆さんが一番気になる疑問、XRPに投資すべきなのかについて、最後に個人的な意見をお伝えします。
確かにRippleのシステムが素晴らしいのは、誰もが感じる事です。しかし、それが必ずしもXRPの価格上昇には結び付きません。
証券問題も解決されていない上に、世界の金融機関が実際にXRPを使用するかどうかも分からない現状では、かなりリスクが高いです。
リップル社の元従業員は、「リップル社とXRPは無関係であり、XRPはリップル社の成長の為の資金調達手段にすぎない」と発言している。
リップル熱烈支持者は、有名な銀行や大企業がリップル社と提携したニュースが流れると、「XRPの時代が来た!」とよく叫んでいるのをSNSで見かける。
しかし、過去のチャートを見てみると、XRPの価格上昇につながらないケースがほとんどだった。
この事実を知っている人と、知らない人では、大きな差が生まれます。
「大手の銀行で使われるから」「なんかリップル凄そうだから」などの単純な理由で投資をしても、利益を得るのは難しい。
他のサイトやSNSでも、リップルの魅力ばかりを一方的にアピールしているのを何度も見かけるが、良い話ばかりではなく欠点も存在する事を知っておくべきだ。
結論ですが、私はXRPを投資対象としてお勧めしません!
ただし、XRPの価格が上昇する可能性はもちろんあります。私の意見もあくまで参考程度にして、本当に投資すべきか一度、自分でよく考えてみて下さいね!
『皆さんの投資が成功する事を祈っています。』