2022/1/24 ビットコイン分析

前回のファンダメンタルズ分析でも解説したように、直近の暗号資産市場は全体的に軒並み下落している。

私自身、暴落の予兆は感づいていた為、保有しているビットコイン現物の半分は既に売却している。

アルトコインに関しては、ほぼ全ての現物を売り抜けているので、今回の下落によるダメージは受けていない。

しかし、ビットコインの現物は残り半分近く保有したままなので、それなりの含み損を抱えてしまっている。

現物に対するリスクヘッジとして、BTC FXで空売りをしていなかった事は反省点である。

 

さて、今の市場動向としては、BTCは去年の11月の最高値から半値近くまで戻す展開となっている。


下落の特徴を見てみると、一気に急落したと言うよりかは、2カ月かけて何度も小さな上昇反発を頻繁に繰り返しながら徐々に下落してきているのが分かる。

私の経験的に、ビットコイン価格が短期間で急落した場合は、ファンダメンタル的な要素や大口の仕手など、一時的な下げに過ぎず、その後はすぐに買い戻され上昇反発が起こる傾向がある。

一方で今回のように、2~3カ月かけて小幅な反発を挟みながらジリ下げしていくケースでは、皆が焦って売り抜けた訳ではなく、全体的に買い圧力が低下し、利益確定売りを始める動きが強まっているという見方もできる。

この仮説が正しいのであれば、現段階ではビットコインを欲しがる人が減り続けている可能性が高く、価格が下がり安くなったとしても買い戻しが入りにくく、しばらくの間は価格が低迷しやすくなる。

その為、2020年や2021年のように、価格が下落したらとりあえず買っておけば儲かっていた簡単な相場は終わりを迎えたかもしれない。

ただし、数年先を見据えた長期投資用としては、引き続き現物を段階的に買い仕込んでいくのは続けていこうと思う。

 

去年の4月では、高値から安値まで54%もの下落率となっており、今回も同じような下落率になるのであれば、$31000付近まで続落する覚悟はしておくべきだろう。

 

上昇トレンド崩壊ポイントとして、$30000付近のサポートラインを大陰線などで明確に下抜けた場合は、かなり悲観的な見方が強くなってしまうので注意が必要。

私自身、$30000のサポートラインはすぐに割る事はないと考えており、現物を強気で買い仕込んだり、FXでロングポジションを持とうと思っている。

去年の暴落時でも$30000のサポートラインはかなり堅いゾーンである事が証明されたので、私と同じような考えの投資家は多いだろう。

その為、$30000のサポートラインが思いっきり割れるようであれば、失望売りが加速し一気に$20000まで続落する可能性が非常に高くなってしまう。

 

正直、このレベルの下げが半年後あたりから始まるだろうと思っていた。その理由は、利上げがまだ実際に行われておらず、インフレが進んでいるから。

それと、米国の大統領中間選挙が迫っているのに、株価を暴落させてどうするんだと疑問を抱いている事。


中国の不動産市場が想定より下落せず、中国政府が規制強化から緩和へと移行した事。

利上げが株価と仮想通貨にマイナス影響なのは分かり切っていた事。まだ利上げは行われていないし、年内に何回利上げされるかも不明なのに、少々慌てすぎな面もあるのでは?

ただし、原油価格が再び急上昇したことで、利上げ強化へと舵を切る恐れもあり、最悪のケースでは年内に利上げを5回行う可能性があること。

コロナショックで傷を負った今の世界経済は、米国の利上げに4回も耐えられるか怪しいところ。

それなのに、もう5回どころか6回行う可能性も高まっている以上、もうリスク資産に投資しようなどという考えには至らないのも納得できる。

個人的に思い描いているのは、利上げ懸念によりコモディティ市場から資金が抜け、原油価格の上昇が落ち着いてくるのではないかと考えている。


その場合はインフレ指数も下がってくる為、当初想定されていたほど急いで利上げする理由もなくなり、再びリスク資産に資金が流入するシナリオ。

今は短期的に仮想通貨を投げ売りしており、総悲観ムードが漂っているものの、金融市場の状況が変化すれば、市場の雰囲気も一気に上昇予測へと切り替わり、買い戻される展開になるかも。

という訳で、個人的なビットコインの展望としては、長期的には超強気、中期的には弱気、短期的には中立といったイメージ。

インフレ対策、財政破綻、米中戦争、南海トラフ地震、富士山噴火、新種のウィルス、などなど、経済を破壊するほどの懸念材料は山ほど残っている。


単に数万円の利益を稼ぎたいという浅はかな理由だけではなく、BTCはこれらのリスクに対するリスクヘッジとしてポートフォリオに組み込んでいるので、長期投資と短期投資、それぞれ口座を分けてビットコイン現物を買い仕込んでいくと面白いのではないだろうか。

 

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