2021/08/26 ビットコイン分析

仕事が忙しくて仮想通貨の相場状況を把握できていなかったので、前回の相場分析から半年以上も時間が空いてしまった。

今後はもう少しペースを上げて、記事の作成に取り組んでいきたいと思う。

さて、最近の仮想通貨市場はどうなっているだろうか?その前に、年初の動きから確認しておこう。


なんと、たった年初から4カ月ほどで$30000幅以上の上昇を見せ、歴史上最高値を記録更新し続け、$64000を突破していた。

ビットコインに投資している人にとっては、今年2021年は最高の稼ぎ場であったのは間違いない。

それにしても、この短期間でこれほどの上昇スピードとは、全くの予想外だった・・・

一応、個人的には2023年ごろには300万円を突破している予測をしていたのだが、2021/08/26現在では500万円を超えている。(笑)

この上昇要因はテスラやpaypalの参入であったり、米国の上場企業マイクロストラテジー社がBTC現物を買い始めた事が大きなインパクトであったのは確かだろう。

それに加え、コロナショックから景気回復を図るために、近年大規模な量的緩和を継続している為、余った資金の一部がビットコインに流れ込んだという推察も正しいだろう。

いずれにせよ、ビットコインというただのデータに過ぎないものに、ここまで高額な値が付くことには驚きだ。

 

しかし、短期的にこれほどの急騰を見せた後は、たいていの場合は大きく下落調整を付けにくるものである。

実際、ビットコインは4月をピークに、そこから急落が発生している。


御覧の通り、最高値から55%の暴落である。年初から4月にかけて上昇した分を、1カ月ほどで全戻しする格好となった。

昔より時価総額が大きくなり、流動性が高まったとはいえ、やはりビットコインのボラはジェットコースターである。

急落後、$29000付近のサポートラインを割るかと思われたが、下髭を付けて何度も上昇反発し、ディセンディング・トライアングルを形成したものの、最終的にはサポートラインを割らずに大きく上昇している。

現在は、やや上昇の勢いが弱まってきたようにも見えるが、それでも高値圏をキープできていると言っていいだろう。

 

今後の値動きはどうなるだろうか? 正直、予測するのは難しく、プロの投資家の間でも意見が割れている状況だ。

ビットコインの驚異的なバブル上昇相場は、金融緩和による金余りが最大の要因であるならば、金融緩和(テーパリング)が起こると確定した時点で、この上昇トレンドは維持できなくなるだろう。

よって、FRBのテーパリング早期化が今後のビットコイン相場に大きな影響を及ぼすため、注視しなければならない。

それに加え、米国債10年利回りも短期的には底を打ったような動きにも見える。

年率1.35%の水準であり、このレジスタンスを突破することができれば、再び1.7%まで続伸する可能性もある。

国債利回りが低下すれば、一般的に株安を引き起こしやすくなる為、株の利益確定が入ると同時にビットコインでも同じように利益確定が相次ぐ流れが想定される。

 

テーパリングの延期・低金利の維持が続くようであれば、ビットコインは現状まだ上昇トレンドが継続しており、ここから年末にかけて最高値を突破しにもう一段上昇するシナリオも十分にあると考えている。

特に最近はデルタ株による感染拡大が懸念されており、米国ではインフレが過熱しているものの、今年中にテーパリングを始めるかどうかは正直怪しい状況へとなってきた。

ワクチンがデルタ株に対して、どこまで効果があるのか疑問だが、量的緩和がまだ継続されるようであれば、今からビットコインに追加投資するのも悪くないだろう。

逆に、FRBがテーパリングを年内に開始したとしても、そこまで悲観的になる必要はないと思う。

一時的には急落する可能性はあるが、そこから持ち直し長期上昇トレンドに再度突入するシナリオを想定しているからだ。

その理由を、下記の記事で解説しているので興味があれば見ておいてほしい。

量的緩和の最悪な結末 の解説記事はこちらから

 

あと個人的に気がかりなのが、量子コンピュータの件だ。

2026年にビットコイン大暴落説、「量子コンピュータ」普及で

この話題は、もう何年も前から議論されていたが、量子コンピュータの開発は世界中で行われている。

もちろん米国は世界でもトップクラスの技術力を有するが、中国やロシアでも米国より先に開発しようと躍起になっている。

この量子コンピュータは、今までに何年も掛かって計算していた難問を、たった数秒で解いてしまう最新のマシンだが、この量子コンピュータがビットコインにとって脅威な存在となっている。

ビットコインの根本的な基盤は、ブロックチェーン技術によるものだが、ブロックチェーンのセキュリティは、解くのに非常に時間を要するRSA暗号などを担保として維持しているが、量子コンピュータなら秒速でその暗号を解読し、いとも簡単にセキュリティが破られてしまう。

つまり、ビットコインの運用システムそのものが破綻する恐れがある為、最悪なケースではビットコインはある日突然、無価値になるリスクがあるという訳だ。

開発者チームもこの脅威に対応すべく、ビットコインに量子コンピュータ対策を施そうとしてはいるが、実際のところ間に合う保証はない。

ビットコインだけでなく、他の暗号資産も例外ではないし、既存の金融システム、あらゆるネットワークシステムのセキュリティに危機が迫っている。

このトピックは、ビットコイン投資を継続する上でも非常に重要なので、日々ニュースをチェックするように心掛けたい。

 

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