農業企業ETF MOOの解説

前回の記事では、農業商品へ手軽に投資ができるETFの紹介をした。

農業商品が今後も需要が拡大するのであれば、農業に関するビジネスを展開している企業への投資も面白そうである。

そこで今回は、農業関連企業へ幅広く投資ができるETF、MOOを紹介する。

MOOは、私も長期運用ポートフォリオに組み込んでいるので、参考にしてもらいたい。

MOOの基本情報

  • 運用会社:VanEck
  • 運用開始:2007年
  • 連動指数:MVIS Global Agribusiness
  • 信託報酬:0.55%
  • 取引単位:1株
  • 現在価格:10000円
  • 配当利回り:1.2%

構成銘柄

 

企業名 割合
Monsanto Co 8.1%
Potash Corp. of Saskatchewan Inc 7.6%
Deere & Co. 7.1%
Syngenta AG 6.7
Wilmar International Ltd. 6.1%
Archer Daniels Midland Co 5%
Mosaic Co. 4.5%
BRF-Brasil Foods S.A. 4.2%
Yara International ASA 3.9%
IOI Corp. Bhd 3.7%

 

 

 

 

大型銘柄が全体の82%で、中型銘柄が17%という割合で構成されており、大企業中心に47社へ分散投資されている。

次に、国別の内訳を見ておこう。

国名 割合
アメリカ 38%
カナダ 13%
シンガポール 11%
スイス 6.7%
マレーシア 6.3%
ブラジル 5.0%
ノルウェー 4.0%
オランダ 3.7%
日本 3.6%
中国 2.2%

 

 

 

 

アメリカとカナダで全体の半分を占めており偏りが見られるものの、アメリカの企業は世界的に見ても時価総額が大きく、また種苗販売などは事実上独占状態にあるケースも多く、結果的にアメリカの企業への投資比率が高いほうがパフォーマンスが良いかもしれない。

農業関連企業の事業内容としては、主に「農機製造・農業化学・肥料・種苗・医薬品」などである。

MOOの価格推移

それでは、MOOの価格を見てみよう。

 

MOOの価格に関しては、2008年のリーマンショック時に最安値を付けたのを最後に、長期上昇トレンドが続いている。

コロナショック時に4500円まで落ち込んだものの、量的緩和と景気回復需要により買い戻しが入っている状況。

今は歴史上最高値圏を推移している為、強気で買いに行く場面とは思えないので、次に下落してきた時を積極的に買い仕込んでいきたいと考えている。

農業関連株は、市場規模もまだまだ拡大余地が残っていると思われ、BRICsを中心に経済発展が進むにつれ、人口も増えていく事が想定されるので、農薬や種苗の需要はより高まるだろう。

メリット

1. NISAで買うと手数料が無料

通常、株やETFを購入する場合は、購入する際に買付手数料を支払う必要がある。

この買付手数料は、信託報酬と違って買う時だけしか掛からないのだが、100円前後支払う必要がある。

また、保有資産を売却する場合にも同様、売却手数料を支払わなければならない。

このように、積み立て投資などで頻繁に取引するケースでは、結果的に多くの取引コストがかかってしまうのは痛いものだ。

しかし、楽天証券では「一般NISA」を選択する事で、これらの取引手数料が無料にできるのでお勧め。

まとめ

今回の記事では、農業関連企業のETFであるMOOをご紹介してきた。

農業関連ビジネスは今後も拡大し、また農作物生産というテーマは決して廃れる事はないだろう。

さらに、前回紹介した1687ETFは農業商品であった為、配当金が全く得られない一方、MOOは企業への投資なので株価の上昇だけでなく、配当金というインカムゲインも期待できる。

MOOは、私も実際に長期投資のポートフォリオに組み込んでいるので、よかったら参考にしてみてほしい。

ただし、あくまでポートフォリオのごく僅かに留めておく事を推奨しておく。

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