株式投資 入門

将来の資産形成を目的に、新たに投資を始めるとしたら、まずは定番の株式投資からスタートする人が多いだろう。

しかし、投資は義務教育ではなかったので、独学で学んでいない限りは投資の知識など皆無なはずだ。

投資をする前に、今ここであなたに警告しておこう。

投資は決して楽して稼げる世界ではないし、自分が良く知りもしない対象には手を出さないと、心に刻んでおいてほしい。

株式投資は、資産形成をする上で有効的な手段ではあるが、投資をするなら株式の知識を学んでからにしよう。

この記事では、株式投資に関する最低限知っておくべき知識を解説していく。

株式とは?

株式とは、株式会社が発行する有価証券のことである。

株式を買う(投資する)と、現金を企業に渡す代わりに、企業の利益の一部を受け取れる権利が得られる。

この企業が投資家に分配する利益のことを、配当金と呼ぶ。

株式会社は株を投資家に売却し、その際受け取った現金をもとに事業を進めたり拡大していく。

結論から言うと、投資家が株を買ってくれないと現金が手に入らなくなるので、株式会社は事業資金に枯渇し倒産する。

その立場を考慮すれば、株式会社を実質的に支配しているのは投資家であり、投資家が一番上の存在とも言える。

会社の社長や役員は、定期的に株主総会を開き、投資家の方々に事業の進捗や業績報告を行っている。

そこで話す内容がしょぼかったり、投資家を失望させる業績だったら、もう誰も株を買ってくれる投資家がいなくなってしまう。

その為、株式会社の経営陣は、とにかく投資家から気に入ってもらえるように行動するしかない。

つまり、株式会社とは投資家の利益の為に存在しているようなものであり、社員の為ではない。

資産形成をするなら、ただやみくもに社員として働くだけではなくて、株式投資という全く別の収入減を確保するのも一つの手である。

配当金とは?

配当金とは、投資家が保有している株式の数に応じて、企業が稼いだ利益の一部を分配することである。

例えば、A社の年間の利益が1億円で、そのうちの5000万円を配当金に回すと仮定する。

保有株数に応じて、この5000万円の配当金を適切に分配していくことになる。

総発行株式数の30%を保有している投資家は、5000万円 × 30% = 1500万円

つまり、全体の30%分の株式を買っていれば、1年間に1500万円の配当金を受け取れる仕組みである。

実際は、資金力に乏しい個人投資家は、全体の0.00001%分の株式しか買えないので、1年間の配当金も数千円程度になるだろう。

しかし、10億円以上の金融資産を有する富裕層は、その膨大な資金で大量の株式を買うことが出来るので、受け取れる配当金の金額も非常に大きくなるのだ。

メリット

1. 配当金が得られる

株式の最大の魅力は、やはり配当金だろう。昨今の長引く低金利政策のせいで、預金金利もほぼ0である。

使わないお金は、どうせなら預金よりも株式投資に回すことで、どんどん資産を増やしていきたいものだ。

ちなみに、普通預金金利は平均0.001%であり、株式の平均配当利回りは3%前後である。

中には、7%を超えている企業も存在しており、業績が伸びるにつれて、会社が支払う配当金の金額も増額されることもよくある。

2. 売買差益

投資の基本、安く買って高く売る。これさえ出来れば、あなたは多くの利益を手にできる。

しかし、多くの投資家がこんな単純な作業に失敗し、損失を出してしまう。

それほど、株式の値動きは予測がしにくいものであり、自分の思い通りに動いてくれないのが相場である。

その為、株式投資は長期投資が向いている。長期であれば、短期的に下がる事があっても、また上がってくるまで待っていれば良いからだ。

焦らず上昇していくのを待っていればいい。それだけで、多分あなたは十分な利益を手にすることが出来るだろう。

3. 株主優待が貰える

日本の上場している株式会社のうち、約半分が株主優待制度を導入している。

株主優待とは、定期的に会社が株主に対してお礼の品を送ることである。

日本では古くから、日頃お世話になっている人へ感謝の意味を込めてお中元を贈る習慣があるが、その名残として株主優待が普及したとも言われている。

その為、株主優待制度が導入されているのは、日本国内の株式会社のみである。

この株主優待の返礼品は、会社によって全く異なり、非常に魅力的なオリジナル製品や、高級ワインが貰える優待も存在する。

私自身、このような優待を受け取る為に、魅力的な株主優待を実施している会社を調査し投資しているので、今後紹介していこうと思う。

4. 税金が20%に固定

本当に謎なのだが、株式投資で得た利益にかかる税金は、何故か一律20%と固定されている。

いわゆる分離課税と言うもので、会社で得た給与所得などとは合算せず、株式投資の利益とは切り分けて税金計算をする。

会社で一生懸命に、頭がおかしくなるほど働いて、ようやく4000万円稼いだと仮定する。

給与所得は稼げば稼ぐほど、税率が重くなる累進課税なので、所得税45%+住民税10%+社会保険 などが引かれる為、手元には半分の2000万円も残らない。

一方で、株式投資で4000万円稼いだ場合は、所得税15%+住民税5% なので、手元には3200万円が残る。

お気づきだろうか? 必死に働いても税金で抜き取られるが、株式に投資して寝てるだけの金持ちのほうが明らかに優遇されているのだ。

これが経済格差を生む要因と言われているし、貧乏人には厳しく、お金持ちには優しいのが、我が国 日本である。(^^)/

この安い税制を利用しない手はない。金持ちになりたいなら、投資をしよう。

デメリット

1. 株価暴落

株式投資は一般的に、ハイリスク・ハイリターンと言われており、上手くいけば稼げるが下手をすれば大損失を計上することもある。

全ての会社がずっと利益を出し続けられる訳ではないし、世界経済が今後も好調を維持できる訳でもない。

市場の競争に負けて売り上げが極端に低下すれば、その会社の株価は誰も欲しがる人がいなくなるので価格は下落する。

例え売り上げが落ちなくても、コロナショックのような世界経済に危機が迫れば、多くの投資家は先行きに懸念を抱き、一旦リスクの高い株を売却しようとするだろう。

このように、何がキッカケで株価が下落するかは予測しにくいのだが、様々な要因により株価は簡単に暴落する可能性がある事を覚えておこう。

2. 倒産したら終わり

株式とは、会社が発行する有価証券であり、ただの紙きれである。それ紙切れ自体には、何の価値も無い。

株式という有価証券を保有している事で、その会社の利益の一部を受け取れる権利が得られるから、ただの紙きれを皆が欲しがり、価値が付いているのだ。

という事は、その株を発行している会社が倒産したら、株式を持っていても会社の利益を受け取る事はできない。

つまり、会社が倒産したら株式は、ただの紙きれとなり、そんな紙切れを誰も欲しがるはずがないので価値は0になる。

この倒産リスクに関しては、程度の差はあれど全ての会社が抱えているもの。

投資の世界に絶対という言葉は無い。自分の投資先がこれから先も安泰である保証など無いのだ。

3. 取引時間が短い

為替市場は平日24時間ずっと取引可能で、暗号資産市場に関しては平日どころか土日・祝日関係なく24時間取引されている。

それに対し、株式市場は平日の9:00~15:00まで(11:30~12:30は昼休憩の為、取引中止)の5時間だけしかない。

15:00を過ぎれば、もうその日に取引することは不可能となり、明日の朝まで待つしかない。

私は会社員なので、朝9時前には業務が始まり、仕事が終わるのは18時以降なので、取引する時間がほとんどない。

土日・祝日も株式市場は停止しているので、休日に取引することも出来ない。非常に不便である。

その為、取引をするのであれば、あらかじめ指値注文をするなどして対処しておこう。

4. 資金が必要

株式を買うには、それなりにまとまった資金が必要不可欠となる。

日本株を買う場合、何故か100株単位でしか注文を受け付けておらず、3株だけ買う事は基本的に出来ない仕組みである。

証券会社によっては、業者側が特別に株を分割して購入できる仕組みを提供してくれているケースもある。

しかし、一般的には100株が最低購入株数と決まっているので、株価が1000円の場合だと、株価1000円 × 100株 = 10万円

このように、最低でも10万円を用意しないと、株価が1000円の会社の株を買う事が出来ないのである。

それなら安い株価を狙おうと思うかもしれないが、500円以下の安い株価は、その会社の業績が悪くリスクが非常に高いと判断されているケースが多いのも事実。

その為、比較的安全で業績の良い会社を選ぼうとするなら、1500円以上の株価を必然的に選ぶ事になるので、100株買うと15万円の元本を用意する必要がある。

あなたが数百万円の余剰資金を持っているなら問題は無いと思うが、もし100万円さえ投資資金が用意できないなら、かなり厳しいという事は念頭に置いておこう。

hiroの見解

今回は、株式投資の概要から長所と短所を、ざっくりと解説してきた。

冒頭でも警告したように、投資は自分が本当に理解していないものには手を出さない事が重要である。

一生懸命に稼いだ大切な資金なのだから、焦って投資するのは避けたいところ。

私自身、3年以上株式に投資しており、その過程でいろんな失敗を経験してきたし、成功もしてきた。

私の経験談も交えて、今後も株式投資に関する解説記事を投稿していくので、よかったら参考にしてみてほしい。

まとめ

  • 株式とは、株式会社が発行する有価証券である
  • 株式を保有することで、その会社から配当金が貰える
  • 株主優待を貰える会社もある
  • 税金が一律20%と固定されている
  • 会社が倒産したら株価は無価値になる
  • 取引時間は平日の9:00~15:00と非常に短い
  • 株式投資をするなら資金が必要不可欠
  • 知らないものに手を出すな

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