株式投資のリスク対策

  • 2021年9月4日
  • 2021年9月4日
  • 株式

株式投資は、ハイリスク・ハイリターンな金融商品であり、長く投資を続けるうえで損失は避けて通れないもの。

そこで重要なのが、いかにしてリスクを抑える事が出来るかである。

実は、ある工夫を心掛ける事で、大幅にリスクを減らして投資する事が可能と言われている。

今回の記事では、株式投資におけるリスクとの向き合い方について解説していく。

リスクの種類

株式投資に潜むリスクの種類は以下の通りである。

  • 価格変動リスク:株価は絶えず変動する為、投資元本を下回る可能性がある
  • 信用リスク:投資先の企業が倒産すると、最悪の場合は全ての投資資金を失う可能性がある

 

<外国株式の場合は、下記のリスクも追加>

  • 為替変動リスク:換金時に為替レートの変動により為替差損が生じる可能性がある
  • カントリーリスク:政治的トラブル、経済環境の著しい悪化、法規制などが生じる可能性がある

 

このように、株式投資には様々なリスクが潜んでおり、これらのリスクを完全に消す方法は存在しない。

その為、投資をするなら上記のリスクを受け入れるしかない。

ここで重要なのは、自分が許容できるリスクの度合いを把握しておく事だ。資産が少ないのに大きなリスクを背負ってしまうと、失敗した時に失う金額が大きすぎて破産に追い込まれてしまう。

まずは、自分がどれほどの損失を受け入れられそうかを考えてみよう。どれくらいの金額を失えば発狂しそうかを想像してみればいい。

株式投資はギャンブル?

投資は、ギャンブルだと聞いたことはないだろうか?

先程説明したリスクもそうだが、あのようなリスクは予測するのが困難であり、完全にリスクを消し去ることも不可能だ。

つまりは、ほとんど運で決まると言っても過言ではない。

であれば、株式投資もパチンコや宝くじなどのギャンブルと同じではないのか?

ここで、投資とギャンブルの違いについても説明しておこう。

投資とは、元本の保全とそれに対する一定の利回りを目的として貨幣資本を証券(株式および債券)に投入すること。

元本の保全、つまりは損失を出さないように利益を追求していく姿勢が投資である。

これに対して、ギャンブルは損失を最初から受け入れる必要があり、投資と違って常に全額を失うリスクを背負う点だ。

宝くじというギャンブルは、当たるか外れるかであり、外れたら投じた資金全額を一瞬で失う。

投資も損失を覚悟すべきだが、さすがに会社が倒産する事は滅多にないので、全額失う可能性はかなり低いのが現状だ。

この観点からも、投資とギャンブルは似ているようで、実際は考え方そのものが根本的に違うと分かっただろう。

あともう一つ、投機という言葉がある。

投機とは、売買差益を狙って短期的に何度も取引を繰り返すことで利益を出そうとする行為である。

ビットコインなどを数日で売買するのが投機であり、投資と違う点は、将来に期待などしておらず、あくまで売買差益を狙う事しか考えていない点である。

要約すると、会社を長期にわたって応援する為に、経営陣に資金を提供し、投資家と経営陣が一緒に企業の成長を目指そうとするのが投資である。

一方で投機は、できるだけ早く、できるだけ沢山の金を稼ぐ為に短期取引する行為である。

基本的には、投機は損をしやすいと言われており、素人には投資を推奨したい。

自分が資金を投じているその行為は、投資なのか、投機なのか、あるいはギャンブルなのか、それを改めてよく考えてほしい。

最後に勝つのは、投資だけである。

分散投資の重要性

結局のところ、投資をする上で生じるリスクを消すことはできない。しかし、リスクを減らすことなら出来ると説明してきた。

その方法は、ずばり分散投資である。この言葉は、いろんなサイトでもよく見ただろう。

実際のところ、分散投資より安全な投資スタイルは存在しないと私は考えている。

相場は、一流の投資家でさえ損失を出してしまうほど予測が難しいものである。だから、どの会社が安泰かとか、〇〇の国は経済成長していくだろうから期待できる、などと言う予測は正直当てにならない。

例えそれが、どれだけ明確な根拠を持っていようと、どれだけ説得力があろうと、全く関係はない。

有名大学の大学教授のような偉人でも、未来を正確に予測する事など不可能だからだ。それが出来ないから皆困っている。

その為、説得力のある説明を受けたとしても、「なるほど、そういう考え方もあるんだなぁ」程度に受け止めておくのが無難である。

未来は誰にも分からない。絶対に。だからこそ、分散投資という考え方が重要なのだ。

あなたが1社か2社しか株を買っていないのなら、その片方が倒産したり業績が悪化すると大損害を受けてしまう。また、そのリスクに怯えて生活しなければならない。

しかし、数百社の株に、そして日本だけでなく世界各国に分散して投資をすることで、日本経済が沈没しても損失をカバーできる可能性がある。

それが、分散投資の魅力である。人生には保険が必要である。投資においても、保険と言う意味で分散投資を心掛けることが重要だ。

分散投資の仕方

分散投資と言っても、分散させるべき対象はいくつかあるので、解説しておこうと思う。

<分散すべき項目>

  • セクター
  • 時間

セクター(業種)を分けて投資する事により、相関係数を下げる効果が得られる。

例えば、2020年コロナショック時では、感染防止の観点から外出する人の数が大きく減少していた。

それにより大打撃を受けたのが、旅行・交通・飲食関連の企業である。その一方で、巣ごもり需要としてネットショッピングやゲーム機などIT系企業の収益は大幅に上昇していた。

このように、セクター(業種)によっては凄く好調な業種もあれば、凄く低調な業種も存在しているので、幅広く投資することで損失をカバーできるだろう。

また、日本だけでなく外国にも積極的に投資することで、より分散化が図れるだろう。

例えば、今後日本で高確率で起こると言われている南海トラフ巨大地震は、日本のインフラから企業の工場や、個人住宅まであらゆる建築物を破壊する恐れがある。

当然、日本経済はコロナショックとは比較にならないほどの死傷者と経済的損失を出す可能性が高いため、日本以外の株式を保有しておく意義はあるだろう。

最後に、時間を分散させる重要性について解説する。

何度も話してきた通り、相場の先行きを正確に予測することは不可能なので、価格の予測は最初から諦めたほうが良い。

最も安くなった価格帯で購入できれば、それが理想ではあるのだが、そんなのはプロでも難しい。

そこで有効的な対策として、比較的安い価格帯に入ってきたら、段階的に少しずつ買っていく戦略だ。

一度にガッツリ買ってしまうと、そこから価格が続落していくと、追加で買い増す事ができずに後悔してしまうだろう。

そうならない為に、ある程度時間を空けて様子を見ながら、少しずつ買い増ししていく戦略が精神的にも良いと思うので参考に。

hiroの見解

今回は、株式投資に潜むリスクについて解説してきた。

投資の世界では、リスクを積極的に取りにいかなければ、得られるリターンはごく僅かとなる。

だからと言って、極端なリスクの取り方をしていると、結果的に大損失を出す事に繋がりかねない。

自分のリスク許容範囲内かどうかを常に意識しながら、銘柄の選別をしていけるようになろう。

まとめ

  • リスクの種類には、価格変動・信用・為替変動・カントリーなどのリスクがある
  • 投資はギャンブルではない
  • リスクを減らす為には、分散投資が有効的
  • 分散投資では、セクター・国・時間を分けることを意識しよう
  • 自分のリスク許容範囲内かどうかを意識して投資すること

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