イーサリアムという暗号資産を聞いたことはあるだろうか?
ビットコインの上位互換の様な存在で、実用性が高く、多くの企業からも注目されている。
イーサリアムは将来、「100万円を超える」と予想する著名人もいる。
『さすがに、そこまで上がるとは思えないが。』
私自身、個人的にアルトコインの中では、一番期待している通貨である。
この記事では、イーサリアム(ETH)の仕組み・将来性についてザックリと解説。
基本情報
- 作成日:2015年
- 開発者: Gavin Wood、Jeffrey Wilcke、Vitalik Buterin
- 通貨単位:ETH
- 中央管理者:なし
- 総発行枚数:無限
- コンセンサスアルゴリズム:PoW(PoSに変更予定?)
- 時価総額:約4兆円(2019年6月時点)
- 時価総額順位:2位
- 上場取引所:ほぼ全ての取引所
開発目的
- 分散型アプリケーション開発の容易化
- 契約内容の記録
仕組み
1. スマートコントラクト
この技術は、通貨の送金情報だけでなく、契約内容や文書などをブロックチェーン上に記録出来る。
ビットコインは、送金に関する情報のみ記録可能であり、送金以外の情報は記録出来ない。
スマートコントラクト技術により、様々な取引内容を安全で高速処理が可能となる。
さらに事前に登録しておいた取引条件と一致すれば、後はシステムが自動で契約を実行してくれる。
改ざんが困難と言われるブロックチェーン上に契約内容を記録する為、不正に契約変更される心配はない。
このおかげで、仲介業者を介する必要が無いので、コストも抑えられる。
この仕組みは、幅広い分野において応用出来そうだ。
『なんかよく分からないけど、すごそう。(・ω・ノ)ポカーン』
2. ブロックチェーン技術
中央管理者が不在の為、世界中で行われる取引を誰かが監視し記録する必要がある。
それを実現する為の技術の一つが、ブロックチェーン技術。
「自分が友人に10BTC送金した」などの複数の取引データを、束にしてまとめたものがブロック。
1つのブロックという箱の中に、沢山の取引データを詰め込むイメージ。
このブロックをチェーン(鎖)で繋げていく仕組みが、ブロックチェーン技術。
この情報(ブロックチェーン)は、ネット上に公開されており、誰でも閲覧可能である。
世界中にあるPCにブロックチェーンを保存し共有しており、ネットワークを通じて、皆が互いに監視し合う。
仮に犯罪者が自分のPCに保存している取引履歴を改ざんしても、他人のPCに保存してある取引履歴は変更される事はない。
つまり、誰か一人が取引履歴を改ざんしても、世界中の人達が保存している取引履歴と照合すると、すぐにバレる。
改ざんするには、取引履歴を保存している世界中の全てのPCにハッキングする必要があるので事実上不可能と言える。『考えた人、賢い!』
3. マイニング
複数の取引履歴を1つにまとめたもの(ブロック)をブロックチェーンに繋げる作業が必要。
ブロックをブロックチェーンに繋げる作業の事を、マイニングと呼ぶ。
このマイニング作業を行ってくれた人に、報酬として2ETH(約5万円分)が支払われる仕組みとなっている。
この報酬を目当てに、マイニングをする人々が現れるので、無事に取引が承認される。
マイニング作業は、権利を手にした人だけが行えるので、誰でも出来る訳ではない。
メリット
1 . 承認時間が早い
取引を成立させるには、承認作業(マイニング)をする必要がある。
ビットコインの場合は、10分に一度の間隔で承認作業が行われているが、イーサリアムは15秒に一度。
ビットコインと比較すれば、そのスピードの差はよく分かりますよね。
日常生活において決済が利用出来るほどではないが、今後も承認スピードは上がるだろう。
なお、Visaクレジットカード決済の1取引処理の所要時間は1秒以内。
イーサリアムも将来、クレジットカード並みの処理速度になるかもしれない。
2 . 発行枚数は無限
これはインフレの観点から見ると、投資家からは不評。希少価値が下がり、価格が上がりにくいからだ。
しかし、日常生活においてイーサリアムを利用するのであれば、発行枚数は有限でない方が良い。
例えばビットコインの場合、2100万枚と発行枚数に上限があるので、希少性が高いと言える。
その為、「私はこのBTCをずっと保有し続けるぞ」と考える人が増えるので、市場に通貨が流通しなくなる。
『実際、このようにBTCをガチホする人は多い。(笑)』
まさに今の日本と同じようで、皆が手元の現金を貯金ばかりするからデフレが発生してしまう・・・
デフレが起こると、市場に出回るお金が少なくなり、経済の流れがどんどん悪くなってしまう。
3 . 誰でも独自トークンを発行可能
- コミュニティトークンとして利用する
- ゲームアプリ内で利用する
- 漫画家が独自トークンを販売して、それを資金源にする
知識・技術が無い人でも、気軽に独自トークンを発行出来るようになったのは面白い。
デメリット
1 . スケーラビリティ問題
現在は、暗号資産を利用している人は世界的に見てもまだまだ少数だ。
しかし、現時点でも処理時間に時間が掛かって遅いと言われている。
今後、多くのユーザーが参入してきた場合は、処理時間が長くなってしまうと懸念されている。
スマートコントラクト機能により、様々な契約内容などを記録する為、書き込むデータ容量も大きくなりがち。
2 . 書き換え不能なブロックチェーン
3 . ICO規制
ICOでは数えきれない程の詐欺案件が多発しており、被害額も相当なものだ。
世界でのICO詐欺被害総額は3000億円を超えるとも言われている。
『実は、この私もICO詐欺案件で、被害に遭ったのだ。』
『今でも悔やんでいる。何でもっとよく調べなかったのか。』
これは、イーサリアムが悪い訳ではなく、犯罪者達が悪い事をするのが問題なだけです。
とはいえ、被害者が続出する以上、政府としても見逃す訳にはいかない。
犯罪組織が莫大な資金を手にして、勢力を強める事にもなりかねないからだ。
既に多くの国で、ICOは厳しく規制されることになった。
規制を発表する国が増えれば、イーサリアムの需要が減る可能性があるので、価格は上がりにくいと思われる。
将来性
処理能力がまだまだ低い事や、政府の規制などの問題があるが、実用性は高いと思う。
それに、マイクロソフト会社などの大企業もイーサリアムの開発支援をしている。
スマートコントラクト機能によって、様々な分野において活用されると期待している。
あまり知られていませんが、イーサリアムのブロックチェーン上で遊べるゲームアプリも増えてきている。
調べてみると、面白いゲームが以外と見つかりますよ。ゲーム内でETHを使用してゲームキャラの装備を購入したりも出来ます。
ゲーム業界が今後、もっと参入してくればユーザも増え、イーサリアム(ETH)の需要も高まるだろう。
『興味があれば、ゲームで遊んでみて下さい! 結構面白いですよ!』
hiroの見解
個人的に、数ある暗号資産の中でも、イーサリアムが最も魅力的に感じている。
開発力・資金源・ビジョンにおいても他の暗号資産プロジェクトよりも高いからだ。
それに加え、今後は発行枚数に上限を設けるという旨を公表している為、投資対象としては十分アリだと思う。
暗号資産業界への参入者がまだまだ少ないので、5年後、10年後という長い目で見れば、暗号資産が世間に認められ、価格も徐々に高まると予想している。
しかし、政府の規制には注意が必要です。どれだけイーサリアムが優れていようと、取引禁止となれば終わりだ。
今後の政府の動向について、注目していきましょう。