ライトコイン(LTC)の解説

  • 2020年11月9日
  • 2020年11月13日
  • 銘柄

半減期前に大きく値上がりしたライトコイン(LTC)、気になる人もいるのではないだろうか?

ビットコインが金の存在ならば、ライトコインは銀の存在と言われている。

『全然、そんなふうに思えないが。』

ライトコインは、ビットコインをベースに開発され、ビットコインの様々な問題点を克服する為に高い実用性を備えている。

果たして、ライトコインは投資するに値するのだろうか?

この記事では、ライトコイン(LTC)の仕組み・将来性についてザックリ解説。

投資するかどうかを決める前に、ぜひこの記事で、ある程度の知識を学んで下さい。

基本情報

  • 作成日:2011年
  • 開発者:チャーリー・リー
  • 通貨単位:LTC
  • 中央管理者:なし
  • 総発行枚数:8400万枚
  • コンセンサスアルゴリズム:PoW
  • 時価総額:約6200億円(2019年8月時点)
  • 時価総額順位:5位
  • 上場取引所:ほぼ全ての取引所

開発目的

  • ビットコインのスケーラビリティ問題解決

仕組み

1 .  Segwit

ビットコインでは送金情報をブロック内に書き込む為、どうしても記録容量が大きくなりがち。

ビットコインの利用者が多くなり、取引量も増加すると処理時間に時間が掛かってしまう。

そして、取引量が増加し大幅に処理時間が長くなる事で、送金詰まりが発生してしまう。

このような問題を、スケーラビリティ問題と言う。

そこで、ライトコインではスケーラビリティ問題を解決する為に、Segwitを導入した。

Segwitとは、ブロックにデータを記録する方法を変更する技術。

本来はブロック内に書き込む取引の送金元・送金先データを、別の場所に格納し、記録する取引データ容量を小さくする。

余計なデータを別の領域に保存する事で、処理すべきデータ量が削減可能であり、処理時間が短くなるのだ。

2 .  ライトニングネットワーク

 

ブロックチェーンとは別の、もう一つのチェーン(オフチェーン)に、ややこしい処理やデータを記録する。

実際のブロックチェーンには、絶対に必要となる送金情報のみを記録していく。

これが、ライトニングネットワークのかなりザックリとしたイメージだ。(笑)

要するに、ライトニングネットワークを用いる事で、送金が一瞬で完了し、送金手数料も激安となる。

将来的に、ライトコインで少額決済する予定であれば、この技術は必須と言える。

2017年9月に、ライトニングネットワークの試験的な送金に成功した。

3 .  アトミックスワップ

第3者が介入せずに、異なるブロックチェーン上の暗号資産を交換できる機能。

現状では、暗号資産取引所を通じて暗号資産を別の暗号資産へ交換していますよね。

アトミックスワップ機能を利用すれば、暗号資産は暗号資産取引所を利用せずに交換出来るようになるのだ。

2017年にライトコインとビットコインのアトミックスワップ機能による交換が試験的に成功した。

暗号資産取引所のハッキング被害が続出する現状では、取引所を利用しなくても通貨の交換が可能になれば、流出事件も減るかもしれない。

 『どのみち、セキュリティ管理は自分できっちり行う必要はあるのだが。』

メリット

1 .  決済サービスの普及

ライトコインは、ビットコインよりも4倍以上の処理速度を誇り、最新の技術を駆使した事で手数料も安くなった。

これにより、コンビニなどでの少額決済にも向いていると思われる。

実際に、世界中でライトコインを用いて決済可能にする動きが活発的だ。

暗号資産のペイメントプロバイダーFlexaは、ライトコインを正式に追加した事を発表した。

Flexaは、ウォレットアプリSPEDNを介して、米国の小売店で暗号資産で決済処理をするプロジェクト。

2019年6月にライトコイン財団が、デビットカードとなるLitecoin BlockCardを公表した。

まだまだ日本での利用な店は少ないが、これから徐々に増える可能性もある。

2 .  開発力が高い

ライトコイン財団と呼ばれる、ライトコインの開発や流通の促進などを行う組織がある。

この財団の代表は、ライトコインの提案者チャーリー・リーが務めている。

ライトコインの開発コミュニティ力は、他の暗号資産プロジェクトと比較しても高いと言える。

Segwitやライトニングネットワークなどの最新技術を、積極的にどの通貨よりも早く導入している。

開発力が高く、開発スピードも速いのは大きな強みであると言えるだろう。

デメリット

1 .  特有の機能が無い

はっきり言うと、「ライトコインにしかない魅力」がないと個人的に思う。

開発力も高く、最新の技術も搭載されていますが、他の暗号資産も多くの最新技術を導入し始めている。

『もはや、Segwit導入も珍しくはないのでは?』

そもそもの開発目的が、ビットコインの補完的な存在となる事だったので、ライトコインならではの魅力に乏しいように感じる。

より高性能で、魅力的な暗号資産が多く開発されている現状では、ライトコインの需要が今後も維持できるかは分からない。

他の暗号資産にはない魅力的な機能を付けるなどの差別化が重要となってくるだろう。

2 .  ライバルの増加

先程も解説したように、最新の技術を搭載した暗号資産は他にも多く存在している。

ビットコインから派生したビットコインキャッシュもその一つ。

ビットコインキャッシュの主な開発目的は、ライトコイン同様、ビットコインの欠点を補完する事だ。

ビットコインキャッシュのコミュニティ力もかなり高く、性能も高い。

競争力が激化する暗号資産業界で、ライトコインが生き残れるかどうか怪しい・・・・

3 .  チャーリー・リーの離脱の可能性

ライトコイン提案者チャーリー・リーが、以前に開発から手を引くと発言した事で話題となった。

その発言の影響を受け、ライトコインの売り圧力が高まり、価格が下がるなどの事態になった。

2019年8月時点では、まだ開発に携わっているが、実際に離脱した場合は少なからず、価格にも悪影響が及ぶと考えられる。

チャーリー・リーは、ライトコイン財団代表であり、開発陣のリーダー的存在だ。

そんな彼が離脱すると、投資家達の中には失望する人も出てくるだろう。

今後の彼の言動には注目すべきだ。

将来性

ライトコインが決済として世界中で使われるようになる日が来るのだろうか?

個人的には、ライトコインの将来性は全く感じられない。

確かに、企業との提携も進んでいるが、それはライトコインに限った話ではない。

ビットコインの処理能力も以前より向上しており、その知名度・人気はライトコインよりも遥かに上だ。

政府による暗号資産の規制の影響も無視出来ないし、思うように普及が進まないケースも考えられる。

海外、主に米国でライトコインの人気が高いようだが、日本人にはそこまで人気がないようだ。

それに暗号資産の時価総額順位は、1~2年で大幅に変わる事はよくある話。

現在は5位でも、数年後には下がっているかもしれない。

hiroの見解

ライトコインが必要とは正直思えない。「ライトコインが無いと困る」という状況が想像できないからだ。

とはいえ、ライトコインの価格が値上がりしない訳ではない。

明らかに、「この暗号資産には未来がない」と思われる通貨でも、価格が暴騰する事は何度もあった。

『過去には詐欺の暗号資産でさえも、価格が何倍にも跳ね上がってた気が・・・』

それに発行枚数上限が8400万枚と決まっている為、半減期前には価格が大幅に上昇する傾向にある。

このように、将来性があまり感じられなくても、価格が大きく上昇する事はよくあるのだ。

短期的な利益を狙うのはアリかもしれない。

安くなった時に買っておき、半減期前後で価格が上昇したらすぐに売却すれば、利益が狙えるチャンスはある。

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