産業用金属ETF 1686の解説

貴金属への投資で、金・銀・プラチナを紹介してきたが、産業用途としての需要が高い金属は他にも多くある。

世界人口が増え続け、また発展途上国が経済発展の為にこれまで以上に資源を消費するようになれば、産業用金属の需要も高まり価格も上昇していくだろう。

また、世界的に金融緩和がインフレ加速を引き起こす中、コモディティへの投資という観点からも面白い投資対象ではないだろうか?

そこで今回は、産業用金属にまとめて簡単に投資ができる1686というETFを紹介する。

1686は、私個人的にも長期運用ポートフォリオに組み込んでいるので、ぜひ参考にしてみてほしい。

1686の基本情報

  • 運用会社:ウィズダムツリー・マネジメント・ジャージー・リミテッド
  • 運用開始:2010年
  • 連動指数:Bloomberg Industrial Metals Subindex」の総合商品指数 (米ドル建て)
  • 構成銘柄:銅(37%)、アルミニウム(28%)、亜鉛(18%)、ニッケル(15%)
  • 信託報酬:0.49%
  • 取引単位:10株
  • 現在価格:2000円
  • 配当利回り:0%

1541の価格推移

それでは、1686の価格を見てみよう。

 

1686の価格に関しては、ここ10年間はレンジの範囲内の値動きに留まっている。

産業用金属である同やアルミニウムは貴金属と比較した場合、埋蔵量が非常に多くある為、世界的に需要が急増しない限りはそれほど価格上昇圧力に繋がりにくい。

また、銅の需要の50%は中国からと言われており、長年の中国不動産バブルによるビル建設に必要な銅の需要は根強かった。

コロナショック時に900円まで落ち込んだものの、量的緩和と景気回復需要により買い戻しが入っている状況。

2021年に入って、中国経済は不動産バブル崩壊を受けて停滞気味なので、銅の需要も短期的に見た場合は落ちるかもしれない。

しかし、中国も含め世界経済は長期的に成長の余地はまだまだあり、産業用途として何かと需要の高い銅やアルミ、ニッケルなどは今後も買われていく事が想定される。

メリット

1. 手数料が手数料が無料

通常、株やETFを購入する場合は、購入する際に買付手数料を支払う必要がある。

この買付手数料は、信託報酬と違って買う時だけしか掛からないのだが、100円前後支払う必要がある。

また、保有資産を売却する場合にも同様、売却手数料を支払わなければならない。

このように、積み立て投資などで頻繁に取引するケースでは、結果的に多くの取引コストがかかってしまうのは痛いものだ。

しかし、楽天証券では「いちにち定額コース」を選択する事で、これらの取引手数料が無料にできるのでお勧め。

まとめ

今回の記事では、産業用金属のETFである1686をご紹介してきた。

産業関連の資源確保は、国の経済発展において非常に重要なテーマであり、どの国も関心が高い投資対象ではないだろうか?

いかに埋蔵量が多いとはいえ、世界人口が爆発的に増えていき、これまで工場の建設が進んでいなかった途上国までもがハイテク産業に乗り切った場合は、限られた資源の争奪戦がより深刻化するのは間違いないだろう。

30~50年後は、現在では想像できないほど資源争いが激化している可能性が高いと思うので、安いうちに買い仕込んでおくのが賢明である。

1686は、私も実際に長期投資のポートフォリオに組み込んでいるので、よかったら参考にしてみてほしい。

ただし、あくまでポートフォリオのごく僅かに留めておく事を推奨しておく。

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