株式投資を始めたばかりの初心者であれば、まずは日本国内に投資する人が多い事だろう。
実際、私自身も最初は日本株を投資していた経緯があるが、いざ投資しようと思うとどの企業の株を買えば良いかが全く分からない。
私は、夜遅くまで仕事をしている会社員なので、一つ一つの企業の業績を調査する余裕も気力もない。
そこで今回は、日本株に分散投資ができる1329と言うETFを紹介したい。
1329は、私も実際に長期投資のポートフォリオに組み込んでいるので、よかったら参考にしてみてほしい。
1329の基本情報
- 運用会社:ブラックロック・ジャパン株式会社
- 運用開始:2001年
- 連動指数:日経平均株価(日経225)
- 信託報酬:0.105%
- 取引単位:1株
- 現在価格:29800円
- 配当利回り:1.2%
日経平均株価(日経225)とは?
日経平均株価(日経225)とは、日本を代表する東証一部上場企業の時価総額ランキング上位225社を投資対象とする。
日経225指数に投資することで、日本のエリート企業へ手軽に分散投資ができるのでお勧めだ。
日経225の構成銘柄
日経225の構成上位10銘柄を見ておこう。
<企業名> | <構成比率> |
ファーストリテイリング | 9.8% |
東京エレクトロン | 5.9% |
ソフトバンクグループ | 4.6% |
ファナック | 2.9% |
ダイキン工業 | 2.8% |
KDDI | 2.6% |
テルモ | 2.5% |
リクルートホールディングス | 2.4% |
アドバンテスト | 2.4% |
エムスリー | 2.3% |
次に、セクター構成比率を見ておこう
<セクター名> | <構成比率> |
電気機器 | 24% |
小売業 | 11% |
情報・通信業 | 10% |
化学 | 7% |
医薬品 | 6.8% |
サービス業 | 6.6% |
機械 | 4.7% |
輸送用機器 | 4.4% |
精密機器 | 3.8% |
電気機器と情報・通信業などの、IT系のセクターが比較的多いようだ。
セクターに関しては、そこまで極端な偏りはないように思える。
日経225の価格推移
それでは、日経225の価格を見てみよう。
高度経済成長期のバブル相場で、1990年ごろに歴史上最高値を記録したのちに、バブルが崩壊したことで上昇した幅を完全に打ち消す形で続落している。
それから20年にわたって下落トレンドが続いており、2012年を起点にようやく上昇トレンドに転換している。
アベノミクスの影響もあるのだろうか、異次元の量的金融緩和が継続された事も後押しされ、現在では30000円台にまで回復した。
とはいえ、最高値の1990年から30年以上が経過した今でも、未だに最高値を更新していないという事は、やはり日本が失われた30年と言われているだけの事はある。
少子高齢化社会が深刻化していく日本で、いかに生産性を上げ経済成長を促していけるかが重要で、人材不足をITやロボット技術を活用して生産性を向上させられる企業にのみ投資をしていきたいものだ。
メリット
1. 経費率が安い
1329の信託報酬(経費率)は、0.105%とかなり安く抑えられている。
他の投資信託では、約0.2%~0.5%ほどかかるもの。
それと比較すれば、0.105%という経費率は格安だろう。
20年~40年という長期にわたって投資を継続するうえで、このたった0.1%の手数料の差であっても、決して無視できる訳ではない。
2. 日本の大企業に分散投資が可能
日本の大企業225社に分散投資が手軽にできるので、1329ETFを購入しておけば、とりあえず日本株はカバーできていると考えていいだろう。
日経225の他に、TOPIXと呼ばれる日本株指数が存在しているが、運用パフォーマンス的には日経225のほうが上である。
価格自体も、1990年の最高値を超えられていないものの、量的緩和の後押しもあり上昇傾向が続いている。
日本政府が量的引き締めを始めない限りは、日経225もしばらくは上昇トレンドが見込まれるのではないだろうか?
デメリット
1. 構成銘柄にやや偏りがある
日経225の構成銘柄の上位1位が、ファーストリテイリングで、なんと全体の10%も占めている。
上位3位のソフトバンクグループは、海外への投資も積極的に行っており、投資先企業の業績が低迷すれば、ソフトバンクグループの株価にも悪影響が出てしまう。
またユニクロなどの大企業は、中国にも店舗を構えており大きな売り上げを出している。
売り上げを伸ばす為に、韓国や中国へ海外進出するのは構わないのだが、政治的なリスクも抱えることになり、日韓関係の悪化や中国当局による日本企業への制裁措置など、業績が著しく悪化する可能性も存在するだろう。
日経225に採用されている銘柄は、中国に進出している大企業も多く含まれており、中国経済の低迷すればその影響をもろに受けやすい事も念頭に置いておこう。
まとめ
- 1329は、日経平均株価(日経225)に連動するETFである
- 日経平均株価(日経225)とは、東証一部上場企業の上位225社を選抜した株価指数である
- 1329を買えば、手軽に日本の大企業に分散投資が可能となる
- 日経平均株価の構成銘柄は、やや偏りがあり、完全には分散されてるとは言えない
- 日経平均株価の構成銘柄には、中国に進出している企業も多く含まれており、中国経済の影響を受けやすい
- 日経平均株価は、短期的には上昇トレンドであるものの、長期的にはレンジ相場の範囲内の値動きに過ぎない