リーマンショックより以前から、世界各国の中央銀行は量的金融緩和を推し進め、2020年のコロナショック以降、正気の沙汰ではないほど大規模な紙幣印刷を続けている。
量的緩和の詳しい解説記事は、下記のサイトを参照してもらいたい。
どこの国も債務が積み上がり、借金返済には苦労している事だろう。政府は返済負担を少しでも軽くする為、政策金利を引き下げ、今ではほとんど0金利状態が続いている。
どこの国も外貨準備として、為替介入や外貨建債務返済に充てる為の資産を保有している。
見ての通り、ひどい下げ方である。これは、ルーブルが一方的に売られ続け、米ドルが買われ続けている事を示す。
1位 アメリカ 金の保有量(金準備):8133.46トン(うち外貨準備に占める金の割合:75.8% )
2位 ドイツ 金の保有量(金準備):3366.77トン(うち外貨準備に占める金の割合:71.7% )
3位 IMF(国際通貨基金) 金の保有量(金準備):2814.04トン(うち外貨準備に占める金の割合:なし )
4位 イタリア 金の保有量(金準備):2451.84トン(うち外貨準備に占める金の割合:67.4% )
5位 フランス 金の保有量(金準備):2436.07トン(うち外貨準備に占める金の割合:62.2% )
6位 ロシア 金の保有量(金準備):2206.99トン(うち外貨準備に占める金の割合:19.3% )
7位 中国 金の保有量(金準備):1926.53トン(うち外貨準備に占める金の割合:2.7% )
8位 スイス 金の保有量(金準備):1040.00トン(うち外貨準備に占める金の割合:5.8% )
9位 日本 金の保有量(金準備):765.22トン(うち外貨準備に占める金の割合:2.6% )
10位 インド 金の保有量(金準備):618.16トン(うち外貨準備に占める金の割合:6.6% )
この表を見てみると、米国や欧州先進国が外貨準備の内訳として、70%前後のGoldを保有しているのに対して、ロシアや中国は思ったよりも低い事が分かる。
中国に至っては、Goldの割合はたったの2.7%と非常に低い。
もし今後、欧州各国のように70%前後までGoldの保有割合を高める狙いがあるとすれば、Goldの需要は今後も高まり続ける事が期待できるだろう。
このような政治的背景から、米国債は長期的に売られやすい傾向がある一方で、Goldは長期的見ても買われやすいという結論になる。
しかし、このシナリオ通りに世界が動いていく保証はないので、くれぐれもGoldを今から全力買いするのはお勧めしない。
知っての通り、Goldの価格はすでに歴史上最高値付近に位置している。
今の価格は割高のようにも見えるし、2023年までにはFRBによる利上げ・テーパリングが開始するだろう。
現物を購入する際は、買うタイミングが非常に重要である。その為、大きく値下がりして安くなった時には、積極的に買い仕込んでいきたいと思う。
今後のGold価格の推移が楽しみだ。