米中関係の悪化でビットコインが高騰

アメリカと中国の関係悪化が続き、互いに経済的制裁の報復合戦が行われている昨今。

中国政府は、台湾の独立を阻止するべく人民解放軍を、いつでも送り込める戦闘準備を整えている。

それに対抗する形で、アメリカは台湾に軍事兵器の売却をし、台湾の軍事力向上に寄与している。

米、台湾にまた武器売却 総額2500億円 中国は猛反発

 

香港では、国家安全維持法が正式に施行され、中国政府への批判やデモ活動の参加者は中国当局が逮捕可能となった。

これにより、実質的に香港は中国政府の支配下となり、香港国民はもう誰も中国政府に逆らうことが出来なくなる。

「香港国家安全維持法」が施行 最高刑は無期懲役


さらに加えて、数年前から中国は南シナ海を侵略する勢いで、周辺国の反発を無視し人工島の建設を着実に進めている。

その人工島には、最新のレーダー施設や戦闘機の離着陸が可能な滑走路を整備しているようだ。

ベトナム、フィリピン、インドネシア、マレーシア、台湾などが中国軍による侵略を懸念し、今後は対中連合を結成する可能性も高いと言われている。

アメリカは当然、対中連合を全面的に支援するだろうし、日本やイギリス、オーストラリア、中国と一触即発状態のインドも支援に回ると予想される。

「強引さ」増す中国、周辺国と紛争の恐れも 南シナ海情勢


ここまでの話を聞く限りだと、いずれ中国を脅威と判断した国々が結託し、軍事的衝突が起こる可能性は高いだろう。

実際に、世界戦争に繋がるかどうかは分からないが、そう遠くない未来に起こり得るという事をしっかりと認識しておこう。

 

私は投資家なので、これらの政治的リスクに備える為に、自分の資産ポートフォリオを今一度見直しておきたいと思う。

戦争は絶対に起こってほしくないが、もし仮に、それが現実のものとなれば、市場にはどんな影響が出るのだろうか?

まず、戦争をするなら金が必要だ。大量の食糧、医療機器、燃料、弾薬、兵器などを必要に応じて調達し、速やかに戦場に輸送しなければならない。

中国人民解放軍は、確かに世界最強クラスの軍事力を有しているが、例えどれだけハイテク兵器を装備していても、食料が尽きれば餓死するし、医療機器が足りなければ助かるはずの命が助からない。

実際、世界大戦で旧日本軍の兵士が亡くなった要因は、6割以上が餓死であるとも言われている。

大国である中国が戦争をするなら、数年に及ぶ長期戦になると想定され、いかに物資の補給を継続できるかが勝敗を分けるカギとなる。

中国は、敵対していない国から食料や燃料を調達する為にも、購入に必要な資金を常に確保しておかなければならない。

しかし、アメリカは中国への経済制裁措置として、香港の自由や自治を侵害した人物のドル資産を凍結し没収する事を決めた。

基軸通貨である米ドルは、他国から物資を購入する際に必要なツールである。

その米ドルが使えないとなると、他国との取引にも支障が出かねない。

中国当局者が利用している中国固有の4大銀行が保有する米ドルのうち、1兆ドル(120兆円)相当の資金が銀行から引き出し不可能となる可能性があり、中国にとってはかなりの痛手となりうる。

また、中国が提唱する一帯一路構想において、途上国のインフラ整備への投資の多くを、米ドルを使って支援している状況。

米ドルの送金システムが使えなくなれば、中国は貿易や経済的な面でも多大な悪影響を受けるのは間違いない。

この問題に対し、中国政府は米ドル依存からの脱却を図る為、どこの国にも属さないグローバル通貨である暗号資産やGoldを買い急いでいる可能性が高い。

この話はあくまでも憶測に過ぎないが、米ドル資産だけでなく、何か別の資産を代わりに保有しておきたいと中国なら考えるものだろう。

もし仮に、米中戦争が勃発した場合は、世界経済低迷を懸念して株式市場は歴史的大暴落をするだろうが、ビットコインなどの暗号資産は一方的に上昇していくシナリオも考えられるのではないだろうか?

 

なんにせよ、世界が平和的に解決する道を選ぶことを切に願う。

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